自炊しない一人暮らしでは、野菜が不足しがち。「野菜取らなきゃ…。でも野菜サラダは面倒だし、好きじゃない」と感じてストレスになっていませんか?
こんにちは、私は現役内科医師の「えま」です。医師歴25年、総合診療部や代謝内科で勤務してきました。一人暮らしをしています
今回は、「冷凍ミックスベジタブルは野菜の代わりになるのか?」という話題を取り上げます。野菜サラダは食べられなくても、これなら食べられる方も多いでしょう
この記事を読むと、冷凍ミックスベジタブルで野菜不足を解消するコツと注意点が分かります
冷凍ミックスベジタブルは、野菜代わりになります。どうしても野菜サラダが苦手な場合、冷凍ミックスベジタブルを取り入れると、野菜不足を補うことができるのです。ただし、食事は「多様性」が大切です。同じ種類の野菜に偏らず、できれば多様な野菜が摂取できると、さらに理想的です
『冷凍ミックスベジタブル』とは何か?
冷凍ミックスベジタブルを自分で買って、食べたことはありますか?ハンバーグの付け合わせで食べたことはあっても、なかなか自分では買わない商品だと思います。これは野菜の代わりになるのでしょうか?そもそも、何が入っているのでしょうか?
製品によって違いはありますが、冷凍ミックスベジタブルには「コーン、グリーンピース、にんじん等」、複数種類の野菜がバランスよく含まれています。普段の食生活に取り入れて、野菜摂取量にカウントして構わないのか、知りたいところです。次の章からは、ミックスベジタブルに含まれる野菜の特徴や、使い方を考えていきます
含まれている「コーン」は野菜か?
コーンは穀物として、ポップコーンの原材料や家畜の肥料として利用されます
では、冷凍ミックスベジタブルに含まれるコーンも穀物なのでしょうか?…実は、野菜なのです。簡単にまとめてみましょう
コーン:とうもろこし(トウモロコシ)は植物分類学上イネ科の穀物ですが、日本で食べられている甘みの強い未成熟の「スイートコーン」は野菜(淡色野菜)として扱われます。完全に成熟し乾燥したものは穀物に分類されます。つまり、未熟なコーンは野菜で、成熟したとうもろこしは穀物として扱われます
つまり、冷凍ミックスベジタブルに含まれるコーンは野菜と考えてOKです。ただし、野菜の中でもやや穀物寄りなので、カロリー・たんぱく質がやや高めです
含まれている「グリーンピース」は野菜か?
続いては、冷凍ミックスベジタブルに含まれるグリーンピースについて考えます。簡単にまとめてみます
グリーンピース:グリーンピースはえんどう豆を未成熟な状態で収穫したもので、食品分類上は野菜(淡色野菜)に分類されます。成熟して完全に大きくなると「えんどう豆」となり、豆類(穀物)に分類されます。つまり、未熟なグリーンピースは野菜で、成熟したえんどう豆は穀物(豆類)として扱われます
つまり、冷凍ミックスベジタブルに含まれるグリーンピースは野菜と考えてOKです。ただし、野菜の中ではやや穀物寄りなので、カロリー・たんぱく質がやや高めです。未熟な状態であれば野菜で成熟すれば穀物という特徴は、コーンに似ていますね
含まれている「にんじん」は野菜か?
にんじんは、野菜ですね。これも簡単にまとめてみましょう
・にんじん:にんじんはセリ科ニンジン属に属する根菜類で、日本の農林水産省の統計や一般の食品分類上も明確に「野菜(緑黄色野菜)」として扱われています。ビタミンAの前駆体であるカロテンを豊富に含み、代表的な緑黄色野菜の一つです
コーンやグリーンピースと比べて、にんじんは比較的低カロリーであり、たんぱく質含有量は少なめです。また、にんじんは緑黄色野菜です。冷凍ミックスベジタブルに多様性を与える、良い役割を果たしていますね
冷凍した野菜は「ちゃんとした野菜」と言えるのか?…野菜として考えてOK!
新鮮な野菜サラダを食べると、「野菜食べてるなぁ」という実感がありますね。冷凍ミックスベジタブルはどうでしょう?野菜サラダの代わりになるのでしょうか?
冷凍ミックスベジタブルは、旬の野菜を急速冷凍していることが多く、栄養価の損失が少ないため野菜の代わりとして十分に意味があります。冷凍保存出来て手軽なのは、一人暮らしには助かりますね。では、具体的に栄養成分を見てみましょう

栄養成分表示(100g当たり)
・エネルギー83kcal
・たんぱく質3.1g
・脂質1.2g
・炭水化物15g
・食塩相当量0.06g
野菜にもカロリーはありますが、あくまでも副菜です。これだけでメインの食事には、なりにくいですね
冷凍ミックスベジタブルのおすすめ活用法
自炊をしない一人暮らしでも、冷凍ミックスベジタブルはレンジで温めるだけで食べられるのが大きな魅力です。カレーや牛丼、インスタントラーメンにひとつかみ加えると、彩りも良くなり、野菜不足を補えます
朝の忙しい時間には、ごはんに温めたミックスベジタブルをのせ、しょうゆやドレッシングを少し足すだけで簡単な副菜になります。さらに、冷凍チャーハンやパスタに混ぜれば、食感や味に変化が出て飽きにくくなります。料理をしない方にとっても「袋から出してそのまま使える」のは大きな強みです
冷凍ミックスベジタブルさえ食べれば、他の野菜は不要?…最低限はクリアしているが、他の野菜も食べるとさらに良い!
冷凍ミックスベジタブルの良さについて説明して来ましたが、これだけで野菜は十分なのでしょうか?厚生労働省は、成人が1日に摂るべき野菜の目標量を350g以上としています
どうしても野菜サラダが苦手で食べられない方にとって、冷凍ミックスベジタブルはとても良い選択肢です。手軽に野菜不足を補うことができて、忙しい方にもぴったりです。しかし、毎日食べる野菜が「コーン、グリーンピース、にんじん」だけでは、どうしても偏ってしまいます
食事は「適切な量」や「多様性」が大切です。同じ種類の野菜に偏らず、多様な野菜が摂取できれば、さらに理想的です。野菜炒めを食べたり、コンビニのカット野菜や冷凍ブロッコリーを取り入れるなど、もう一工夫あればとても良いですね
健康的に一人暮らしを続けるために、野菜はきちんと食べたいものです。とはいえ、完璧を目指す必要はありません。「冷凍ミックスベジタブルを食べているから、最低限はクリアできている」と考え、気楽に続けてみましょう。冷凍ミックスベジタブルが、あなたの健康づくりの一助になれば幸いです
「野菜をしっかり摂ることは、さまざまな病気の予防に役立つことが科学的に示されています」
引用元:健康日本21アクション支援システム 厚生労働省
「研究によると、野菜を1日350g以上摂取している人は、多くの栄養素の基準値を満たし、より健康的な食生活を送っていることが示されています」
免責事項
・本記事で提供する健康情報は、あくまで一般的な内容であり、一個人としての経験や知見に基づいて発信しています
・紹介する食品や食材を多量に摂取することで、病気が治ったり、健康がより増進するものではありません
・サプリメントや健康食品は、あくまで日々の食事を補う手段の一つです。持病のある方や薬を服用中の方は、自己判断せず、かかりつけの医師や薬剤師にご相談ください
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