「昨日夜ふかししたせいで、なんだか眠い。今夜はちゃんと寝よう!」…そんな風に思いながら、また夜更かししてしまうことはありませんか?
仕事で疲れて帰ってきたらさっさと寝るはずだったのに、いざ夜になると、なんだか目が冴えてしまう。寝るのがもったいない気がする…。
少し食べたり飲んだりしながら、SNSや動画を楽しんだり、読書をしたり。楽しくダラダラと時間を過ごしていると、気が付けばもう夜中!
「ああ、今日も夜更かししてしまった…」。そんな風に考えながら、眠りにつきます。
早く寝たいのに、つい夜更かししてしまう。そんな風に困ったことはありませんか?
こんにちは、現役内科医の「えま」です。医師歴25年、総合診療部や代謝内科で勤務してきました。一人暮らしの中で、日々の食生活を工夫しながら過ごしています。
今回は、夜更かしと飲食(食事・お酒など)について考えます。
夜更かしには、きっと理由があります。
「だらしないから」「意志が弱いから」ではなく、 一日の終わりに、自分を取り戻すための時間なのかもしれません。
この記事では、夜更かしを責めるのではなく、どうすれば体に負担をかけずに夜更かしできるか、ヒントをお伝えします。
この記事は医学・栄養学的な研究ではないので、診断や治療を目指すものではありません。私が患者さんと日々接する中で感じていることをつづります。
🔷夜更かししたくなる心理
🔷夜更かしによる「睡眠不足」について
🔷寝る前の飲食、お酒について
🔷昼間の眠さ・だるさは、夜更かしのせいなのか?病院で相談すべき?
夜更かしは精神の安定に役立つ面もありますが、良くない面もあります。
「いつまでもダラダラと続く夜更かし」が、睡眠不足につながります。この「ダラダラ習慣」を変えられると、体への負担が減らせそうです。
この習慣を変える工夫の例は、
✔️寝る準備を早めに整えて、夜更かし開始と同時にタイマーをセット(例えば90分)
✔️タイマーが鳴ったら、「今日はもう寝るよ」と声に出して、寝る
…などが考えられます。
ちょっと工夫して、寝不足を改善しませんか?

早く寝た方がいいのは分かっているんですが…
夜くらい好きなことをしたくて、つい夜更かししてしまうんです

そう感じる方はとても多いですよ
夜更かしは、意志が弱いから起きるわけではありません
一日の緊張をほどくための時間になのです

そう言ってもらえると、ちょっと安心します

夜更かしを完全にやめる必要はありません
翌日に持ち越さないよう、ちょっと工夫しましょう
なぜ、夜更かししてしまうのだろう?
夜更かししたい理由は、意外に複雑です。例えば、次のような理由が考えられます。
- 夜更かしが楽しい
- 自分をいたわる大切な時間。せめて夜くらい、自分のペースで過ごしたい
- 夜食を食べたりお酒を飲まないと、寝られる気がしない
- 夜更かしをして眠気を出さないと、ベッドに入っても寝付けないと思う
早く寝ることが体に良いと分かっていても、つい夜更かししてしまう。
それは、自分の心を守るための戦略なのかもしれません。夜の時間がなければ、心のバランスが保てない方もいるでしょう。
ただ、翌日に「つらい」「仕事に支障がある」と感じているなら、夜更かしのやり方を少し工夫してみる余地があるかもしれません。
6 時間未満の短い睡眠は、将来、様々な疾患リスクの増加と関連することがわかっています。特に、睡眠時間が短く、かつ睡眠休養感が乏しい場合は注意が必要です。
睡眠は免疫、認知機能、精神的な健康の増進・維持にも重要であり、睡眠不足は、日中の眠気や疲労に加え、注意力や判断力の低下、学業成績の低下にも影響します。
引用元:知っているようで知らない睡眠のこと 厚生労働省
つづいて、夜更かしのもう一つの影響である「寝る直前の飲食」について考えてみます。

寝る直前の飲食・お酒は、何が問題?
寝る直前の夜食習慣を減らすコツ
寝る直前の飲食は、睡眠に影響する可能性が指摘されています。
睡眠直前の2時間以内に食事をとると、睡眠の質を低下させる可能性があります。
引用元:知っているようで知らない睡眠のこと 厚生労働省
なるべく決まった時間に食事をするよう心がけましょう。
夜に飲食することが毎日の習慣になっている場合は、量や時間を少しずつ調整してみるのも一つの方法です。
例えば、次のような工夫ができます
- 回数を減らす
- 量を半分にする
- お菓子やジュースのストックがあると誘惑になるので、極力置かない。
- 夕食を食べ終わったら、すぐに歯を磨く
寝酒を減らすには?
寝る前にお酒を飲み過ぎると、眠りに悪影響があります。
お酒を飲み過ぎると、ムカムカしたり、だるくなったりしませんか?
夜中寝ている間に「ムカムカ」「だるい」感じが出ているとしたら、心地よい眠りが妨げられている可能性は、十分に考えられます。
また、お酒を飲むとトイレが近くなりませんか?夜中におしっこに行きたくなる理由に、お酒が関係している可能性はあります。
アルコールは、一時的に寝付きをよくしますが、眠りの質は悪くなり、飲酒量が多いほど途中で起きることが多くなります。
習慣的な寝酒は、睡眠の質を悪化させるだけでなく、長期的には健康を害する可能性があります。
引用元:知っているようで知らない睡眠のこと 厚生労働省
寝る前に少量のお酒を楽しむならば、アルコール濃度の低いものを、少し時間をかけて飲むと良いでしょう。
焼酎やウイスキーがお好きな方は、水や炭酸水で割るなどして、ゆっくり楽しむのも一つの方法です。
お酒と不眠について
「お酒を飲まないと眠れない」と感じている場合、 眠りそのものに何らかの問題が隠れている可能性もあります。
お酒は、本来「楽しむため」のものです。
「イヤなことから逃れるため」「無理にでも寝るため」にお酒を利用すると、体にも心にも負担がかかることがあります。
続いて、眠りの問題(不眠)について考えます。
不眠について
「寝られない」「睡眠で休まった感覚がない」「寝たはずなのに、日中の眠気が強い」
そんな症状でお困りでしたら、医療機関で相談することをお勧めします。
不眠の背景に、うつ病や不安症といった精神疾患だけでなく、閉塞性睡眠時無呼吸や身体疾患が隠れている場合もあります。
早めに医療機関へ相談することをおすすめします。
引用元:知っているようで知らない睡眠のこと 厚生労働省
カフェイン(コーヒーやエナジードリンク等)の飲みすぎについて
これは私の臨床医としての感覚ですが、カフェインを取り過ぎている方が意外とおられます。
胸がドキドキしたり、寝付きにくい方にお話を伺うと、
「コーヒーを毎日2リットル飲んでいます」
「健康に良いとテレビで言っていたので、水の代わりにコーヒーを飲んでいます」
…そんな風に答える方が、時々おられます。
カフェインの影響は人それぞれです。
夜更かしの原因がよく分からない場合、カフェインが悪さをしていないか自己チェックしてみましょう。
もしカフェインが多すぎるなら、まずは半分に減らしてみましょう。
カフェインには覚醒作用や利尿作用があるため、眠りを浅くしたり、途中でトイレ に起きたりする原因にもなります。
夕方以降のカフェイン摂取は少量でも睡眠に影響するため、控えましょう。
ただし、1日のカフェイン摂取量が過量な場合には、午前中の摂取であっても夜の睡眠に影響することがあるため、注意が必要です。
引用元:知っているようで知らない睡眠のこと 厚生労働省
夜更かしと上手に付き合うために
夜更かしは、単なる悪習慣ではありません。心を休めるための、大切な時間である場合もあります。だから、夜更かしを完全にやめることは難しいでしょう。
しかし、「いつまでもダラダラと夜更かしする習慣」は、変えることができます。睡眠不足にならないように工夫すればいいのです。
この習慣を変える工夫の例は、
✔️寝る準備を早めに整えて、夜更かし開始と同時にタイマーをセット(例えば90分)
✔️タイマーが鳴ったら、「今日はもう寝るよ」と声に出して、寝る
…などが考えられます。

まとめ
心身の調子を整えるために、眠りとリラックスはとても重要です。
今回は、「夜更かしによるリラックス」と「夜更かしによる寝不足」の程よいバランスについて考えました。さらに、夜更かしとお酒・夜食・カフェインについても述べました。
リラックス、睡眠、食事、お酒、カフェイン。これらをバランスよく利用することが大切です。
夜更かしを完全にやめる必要はありません。ただし、「翌日に影響するほどの夜更かし」は体に負担をかけます。
例えば、次のような工夫を提案いたします。
- 夜の自由時間を90分に区切る
- 寝る2時間前からは食べない
- 夕方以降のカフェインを減らす
- タイマーを活用して、「ダラダラ夜更かし」を減らす
すべてを一度に変える必要はありません。一つでもできれば、それは立派な前進です。夜更かし管理専用のタイマーを買うと良いかもしれません。
私が使っているタイマーをご紹介します。使いやすく、他の時間管理にも使えます。
昼の時間も夜の時間も、あなたにとって大切な時間です。これからも心穏やかに、健康にお過ごしください。
免責事項
・本記事で提供する健康情報は、あくまで一般的な内容であり、一医師としての経験や知見に基づいて発信しています
・紹介する食品や食材を多量に摂取することで、病気が治ったり、健康がより増進するものではありません
・サプリメントや健康食品は、あくまで日々の食事を補う手段の一つです。持病のある方や薬を服用中の方は、自己判断せず、かかりつけの医師や薬剤師にご相談ください
・当サイトでは、個別の健康相談には応じておりません。現在、治療や保健指導を受けている方は、必ず担当医の方針を優先してください


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