【野菜不足のあなたへ】一人暮らし・ズボラ飯を考える

野菜は摂れていますか? 食材・食事の具体例

自炊をしない一人暮らしの皆様、『野菜』は摂れていますか?成人の一日の野菜摂取目標量は350g以上。しかし現実には、不足しがちな方が多いでしょう
野菜はビタミンやミネラル、食物繊維が豊富で、健康づくりに欠かせません。この不足を手軽に補うにはどうすればよいのでしょうか?

こんにちは、私は現役内科医師の「えま」です。医師歴25年、総合診療部や代謝内科で勤務してきました。一人暮らしをしています
今回の記事では、①野菜の栄養素、②摂取の目安、③手軽かつ健康的な摂り方を、節約視点も交えて解説します
手軽な方法には、野菜ジュース、総菜コーナーの野菜サラダ、袋詰めのカット野菜、冷凍ブロッコリー、もやしをシリコンスチーマーでレンチン、などがあります。これらを比較し、自分に合ったやり方を選ぶのが現実的です

野菜には様々な種類があります。緑黄色野菜・淡色野菜・きのこ・海藻類を多様に摂るのが理想的ですが、まずはできることから始めましょう。いきなり完璧を目指す必要はありません

体調を崩せば一人暮らしの生活に影響が出ます。収入が減ったり医療費が増えたりで、良いことがありません。この記事が、あなたの食生活改善と健康づくりの一助になれば幸いです

野菜はなぜ必要?体にうれしい栄養素

ジョニー
ジョニー

正直、野菜なんてほとんど食べてないんですよ…

えま
えま

その自覚が大事です。まずは一品から始めましょう!

野菜は貴重な栄養素の宝庫です。ビタミン、ミネラル、食物繊維を多く含み、健康づくりに欠かせません。例えば、ビタミンCは免疫力を助け、食物繊維はお腹の調子を整えます。カリウムはナトリウムの排泄を促進するので、塩分摂りすぎの方にうれしい効果が期待できます。(ただし腎臓病で治療中の方は、カリウム摂取に注意が必要です。必ず担当医師の指示に従ってください)
国内外の研究では、野菜をしっかり摂ることは、さまざまな病気の予防に役立つことが示されています

・野菜1日350gで健康増進
・野菜はビタミンやミネラル、食物繊維が豊富

・野菜の摂取で病気を予防
野菜をしっかり摂ることは、さまざまな病気の予防に役立つことが科学的に示されています。国内外の研究によると、野菜を多く摂取することで、心血管疾患や脳卒中などの循環器疾患の発症や死亡リスクが低下することが明らかにされています。また、糖尿病予防の観点からも、緑黄色野菜や根菜類の摂取が2型糖尿病の発症リスクを抑えることも報告されています」

引用元:健康日本21アクション支援システム(厚生労働省)

1日350gの野菜、色々な種類を摂るのが理想的

ジョニー
ジョニー

1日350gの野菜って、そんなに必要ですか?

えま
えま

はい。でも分けて食べれば意外といけます

厚生労働省は、成人の野菜摂取目標を1日350g以上としています。内訳は、緑黄色野菜を120g以上、淡色野菜を230g程度。これに加えて、きのこや海藻も組み合わせるとより理想的です

・緑黄色野菜には、ほうれん草、ブロッコリー、にんじん、トマト、かぼちゃなどがあります
・淡色野菜は、キャベツ、白菜、大根、玉ねぎなど
・きのこ類はしいたけ、えのき、まいたけなど
・海藻類はわかめ、ひじき、昆布が代表的です

手軽に野菜を摂る!おすすめ食品と活用法

野菜を摂った方が良いことは分かりました。しかし、毎日350gの野菜を食べるのは、自炊をしない一人暮らしにとって大きなハードル。どのように摂ればいいのでしょう?野菜不足を補うには、野菜ジュース、総菜コーナーの野菜サラダ、袋詰めのカット野菜、冷凍ブロッコリー・もやしなどが便利です

冷凍ブロッコリーは緑黄色野菜で、ビタミンや食物繊維が豊富。そのままか、電子レンジで加熱するだけで食べられます
カットキャベツは淡色野菜で食物繊維やビタミンCを含みますが、それだけでは栄養が偏ります。他の野菜と組み合わせましょう
もやしは安価ですが、栄養はやや少なめ。補助的に使うのがおすすめです
・一般的な野菜ジュースで摂れるのは、ざっくり「βカロテン、カリウム(多くはない)、水分、炭水化物(糖質)」です。野菜の栄養素を手軽に摂れる補助的な手段ですが、野菜の代わりにはなりません。あくまでも補助として活用しましょう。野菜ジュースについては、記事があるので参考になさって下さい
関連記事:野菜ジュース

野菜を手軽に摂る!おすすめの食品と活用法(図)

食品例価格(目安)保存期間栄養面の特徴コスパ評価
冷凍ブロッコリー(500g)約400円冷凍で3〜6か月緑黄色野菜。キャベツよりも食物繊維やビタミンが豊富
カットキャベツ(120g)約130円冷蔵で2〜3日淡色野菜。ビタミンC、不溶性食物繊維
もやし(200g)約30〜40円冷蔵で1〜2日淡色野菜。安価だが栄養はやや少なめ高(補助的)
総菜サラダ(1食分)約150〜350円当日種類によっては多様な野菜が摂れる中(~低)
野菜ジュース(200ml)約100〜150円常温で数か月βカロテン、カリウム。食物繊維はほぼ無し補助的
ミックスサラダ
冷凍ブロッコリー

まずは、できることから始めよう

ジョニー
ジョニー

冷凍ブロッコリーって、栄養ちゃんとあるんですか?

えま
えま

ありますよ。ビタミンCや食物繊維もほぼ保たれています」

ジョニー
ジョニー

僕はカットキャベツばっかり食べてますけど、これでもOKですか?

えま
えま

ひとまずは、良いです!緑黄色野菜も加えると栄養バランスが良くなります

「理想は分かるけれど続かない」…そんな方は、まず手軽なものから始めましょう。ポイントは「まずは何でもいいから、野菜を摂るように心がける」「慣れてきたら、少しずつ種類を増やす」ことです
野菜のある生活がつづくと、「野菜がないと落ち着かない。自然と食べたくなる」状態になってきます。そうなれば、徐々にバランスも考えていきましょう
冷凍野菜は保存性が高く、買い置きできるのも利点です。節約面でも、使い切れずに捨てる生野菜より無駄が少なくなります

まとめ…心穏やかな一人暮らしには、野菜が欠かせません

「仕事で忙しいのだから、健康に気を使っている暇なんかない」…特に持病の無い方は、そのように考えがちでしょう。しかし、「健康あっての、仕事」です。健康の大切さは、失ってはじめて気づくのです。体調を崩せば一人暮らしが難しくなり、収入が減ったり出費が増えたりで、良いことがありません
大人になれば、何でも自己責任です。間違ったことをしていても、愛をこめて叱ってくれる人は、ほとんどいないのです
野菜は健康維持に欠かせない栄養素を含み、生活習慣病予防にも役立ちます。成人の目標量は1日350g以上。理想は多様な野菜を組み合わせることですが、まずは手軽な方法からで構いません

冷凍ブロッコリーやカット野菜、もやし、総菜サラダなどを活用し、自分の生活に合った形で野菜を取り入れましょう。完璧を目指すより、続けられる工夫が大切です。今日から一品、野菜を足すことから始めてみませんか

救急搬送

免責事項

・本記事で提供する健康情報は、あくまで一般的な内容であり、一個人としての経験や知見に基づいて発信しています
・紹介する食品や食材を多量に摂取することで、病気が治ったり、健康がより増進するものではありません
・サプリメントや健康食品は、あくまで日々の食事を補う手段の一つです。持病のある方や薬を服用中の方は、自己判断せず、かかりつけの医師や薬剤師にご相談ください
・当サイトでは、個別の健康相談には応じておりません。現在、治療や保健指導を受けている方は、必ず担当医の方針を優先してください

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